Ⅵ.広告宣伝車自主審査基準
広告宣伝車自主審査基準の趣旨
1.自主審査の必要性と基準
広告宣伝車については、東京都屋外広告物条例及び同施行規則において、都条例に掲げる良好な景観の形成、若しくは風致の維持、又は公衆に対する危害の防止という目的の下、車体利用広告共通の規格と「宣伝車」としての規格が定められていました。
しかし、平成22年頃、色や光の使用がエスカレートした広告宣伝車が問題となったため、都は平成23年10月から広告宣伝車について広告デザインの自主審査制度を導入しました。
以来、当協会の「車体利用広告デザイン審査委員会」は、知事の指定を受けた委員会として、広告宣伝車のデザイン審査を行い、広告デザインの質の確保を図っております。
また、都外ナンバーの広告宣伝車が派手な色遣いや過度な発光を伴って数多く走行し、都市の良好な景観への影響や交通環境の悪化が問題となったため、令和6年、都は現行の都条例の規制を都外ナンバーの広告宣伝車にも適用することとしました。(6月30日施行)これにより、都内を走行する広告宣伝車については、都内・都外ナンバーにかかわらず、当協会のデザイン審査を受けることが求められます。
広告宣伝車は、都条例の許可を受けて広告を表示するものですが、行政の許可基準はあらかじめ申請者に対し分かりやすくするために、数値等で明確に示す必要があります。しかし、このような許可基準によって専門的なデザインの判断を行うことにはどうしても限界があります。
そこで、当協会では、景観・デザインの専門家による「車体利用広告デザイン審査委員会」を設置し、表示内容やデザイン等に関する自主審査基準を策定して、交通の安全と、都市景観との調和の観点から審査を行っています。
広告宣伝車事業者、広告主等の関係者におかれましても、御理解と御協力をお願いします。
しかし、平成22年頃、色や光の使用がエスカレートした広告宣伝車が問題となったため、都は平成23年10月から広告宣伝車について広告デザインの自主審査制度を導入しました。
以来、当協会の「車体利用広告デザイン審査委員会」は、知事の指定を受けた委員会として、広告宣伝車のデザイン審査を行い、広告デザインの質の確保を図っております。
また、都外ナンバーの広告宣伝車が派手な色遣いや過度な発光を伴って数多く走行し、都市の良好な景観への影響や交通環境の悪化が問題となったため、令和6年、都は現行の都条例の規制を都外ナンバーの広告宣伝車にも適用することとしました。(6月30日施行)これにより、都内を走行する広告宣伝車については、都内・都外ナンバーにかかわらず、当協会のデザイン審査を受けることが求められます。
広告宣伝車は、都条例の許可を受けて広告を表示するものですが、行政の許可基準はあらかじめ申請者に対し分かりやすくするために、数値等で明確に示す必要があります。しかし、このような許可基準によって専門的なデザインの判断を行うことにはどうしても限界があります。
そこで、当協会では、景観・デザインの専門家による「車体利用広告デザイン審査委員会」を設置し、表示内容やデザイン等に関する自主審査基準を策定して、交通の安全と、都市景観との調和の観点から審査を行っています。
広告宣伝車事業者、広告主等の関係者におかれましても、御理解と御協力をお願いします。
2.広告宣伝車に求められるデザイン
広告宣伝車に表示される広告は、バスやタクシー等の他の車体利用広告と比較して、一般的に表示面積が大きく、道路という公共空間を移動し、さらには光や音を伴うものもあることから、一般市民に非常に強い印象を与えます。商業広告は、時として刺激的な表現を追求する場合もありますが、「街並み」との景観上の調和や交通安全に対して一定の配慮が必要です。
また、広告宣伝車は、定位置に設置されている広告塔や広告板等と異なり、移動する広告物であるため、様々な場所で一般市民が期せずして遭遇することがあります。このため、人々に不快感を与えないデザインにすることも求められます。
また、広告宣伝車は、定位置に設置されている広告塔や広告板等と異なり、移動する広告物であるため、様々な場所で一般市民が期せずして遭遇することがあります。このため、人々に不快感を与えないデザインにすることも求められます。
3.デザイン審査基準の考え方
デザイン審査基準は、①基本方針、②広告の表示内容及び③広告デザインに関する基準により構成されています。
- ① 基本方針は、広告宣伝車の広告のあるべき姿・デザインについて、基本的な考え方を示したものです。
- ② 広告の表示内容は、広告宣伝車が公共空間を移動することにより、不特定多数の一般市民が目にすることに鑑み、規制すべき内容について示したものです。
-
③ 広告デザインに関する基準は、交通安全や景観の観点などから自主的に規制、配慮すべき事項について具体的に示したものです。
なお、広告表示に用いる色彩、レイアウト、避けなければならないデザインについては、「ラッピングバス広告自主審査基準」を御参考にしてください。
また、「車体利用広告デザイン自主審査基準(車体共通)」についても御確認ください。
ただし、もとより良好なデザインはこれらの有機的な関係に基づくものであり、一つ、二つの基準に適合しないからといって、必ずしもそのデザインが否定されるものではありません。また、良好なデザインというものは、常に新しいアイディアによって創造されていくものであり、固定化された基準に収まりきるものでもありません。
このようにデザインについては、基準化することに限界はあるものの、各基準が景観・デザインの専門家による審査の判断材料となります。
デザイン審査基準
1.基本方針
- (1) 交通安全に配慮したデザインとすること。
- (2) 公共空間に相応しいデザインとすること。
- (3) 街区の景観に配慮したデザインとすること。
- (4) 街区の賑わいに資する洗練されたデザインとすること。
- (5) 年齢、性別に係らず人々に不快感を与えないデザインとすること。
- (6) 社会的弱者に配慮したデザイン及び広告方法とすること。
2.広告の表示内容
- (1) 基本的事項
- ① 公序良俗に反しないこと。
- ② 基本的人権を損なわないこと。
- ③ 消費者保護の観点から適切な内容とすること。
- ④ 児童及び青少年保護の観点から適切な内容とすること。
- (2) 制限すべき表示内容
- ① 虚偽または誇大な表示。
- ② 根拠の無い最高、最大等の断定的表示。
- ③ 根拠の無い効果、効能の表示。
- ④ 根拠の無い比較広告による表示。
- ⑤ 責任所在が明確でない表示。
3.広告デザインに関する基準
- (1) 基本的事項
- ① 公序良俗に反しないこと。
- ② 公衆に対し、不安、不快の念を与えないこと。
- ③ 暴力、犯罪など反社会的行為を誘発、助長させる恐れのないこと。
- (2) 交通安全面から特に配慮、規制すべきデザイン
- ① 信号機または道路交通標識等の効用を妨げるデザインでないこと。
- ② 人や商品等が車道に飛び出すように見えるデザインでないこと。
- ③ 自動車運転者等の距離感や平衡感覚を惑わすデザインでないこと。
(例えば渦巻き模様、チェック柄、水玉模様など) - ④ 自動車運転手等の注意力を散漫にさせるデザインでないこと。
(例えばコマ割り漫画、図柄や文章が分散したレイアウトなど) - ⑤ 過度に鮮やかな模様、色彩が使用されていないこと。
- ⑥ 文字表記が多く読ませる形式になっていないこと。
- ⑦ 絵柄や文字が過密でないこと。
- ⑧ 身体の一部(目、口、鼻等)を異常に強調していないこと。
- ⑨ 車体正面(運転者面)の広告宣伝のデザイン表示は、対向車の車両運転者や対向する歩行者の注意力を散漫にする恐れがあるので、極力抑えた表現にすること。
- ⑩ 車体後面の広告宣伝のデザイン表示は、後続する車両運転者の注意力を散漫にする恐れがあるので、極力抑えた表現にすること。
- (3) 景観面から特に規制、配慮すべきデザイン
- ① 文字を出来るだけ少なく、絵や写真でイメージを伝えるデザインとすること。
- ② 彩度の高い色、原色、金銀色を広範囲(地色、図色の20%超)に使用しないこと。
- ③ 著しくどぎついデザインや、くどいデザインを使用しないこと。
- (4) 自主規制すべき事項
- ① 広告表示を目的とした走行は、人々の生活時間帯に配慮すること。
- ② 広告表示面への照明は、出来るだけ明るさを抑え、点滅は禁止とする。
※デザインの作成、申請にあたっては「車体利用広告デザイン自主審査基準(車体共通)」、
「申請にあたっての注意事項」
も併せてご参照ください。
広告宣伝車車体利用広告デザイン審査申込先
公益社団法人 東京屋外広告協会 車体利用広告デザイン審査委員会
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-2-2 丸の内二重橋ビルディング6階
TEL:03-3213-1963
FAX:03-3212-3718